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海外就職派
 ワシントン大学コース
コース詳細


現地就職、転職を経て起業。アメリカで総合人材サービス業を行っています






留学期間:1998年4月〜1999年3月
参加コース:ワシントン大学(IBP18期生)
インターン先:日系メディア会社

 IBP修了後、インターン先の日系メディアに就職。その後米国内で数社転職した後、2004年5月にオハイオ州シンシナティ市にCreo Consulting, LLCを設立。中西部の日系自動車産業を対象にした人材紹介・人材派遣・人事コンサルティングのビジネスを行っている。また、アメリカへの就職希望者を対象にしたセミナーや日系メディアへの記事執筆なども行っている。

IBP修了後 >> 日系メディア会社 >> 数社転職後、Creo Consulting, LLC設立



アメリカ就職、転職、そして起業。全てはインターンから始まった

Q:留学前は何をしていたんですか。
A:
大学の経営学科を卒業した後、就職情報誌を出版する会社に入社しました。主に新卒や中途採用を行う企業へのコンサルティング営業を9年間担当。1998年にIBP参加のため退職しました。

Q:IBP参加を決めた理由は?
A:
大学時代にアメリカに短期留学をしたことがきっかけで刺激を受け、当時は英語が全く話せなかったのですが、何度かアメリカ旅行に行きました。ラスベガスを訪れた時に、ビギナーズラックで勝ったのですが、話しかけてくれたアメリカ人とコミュニケーションがとれず、悔しい思いをしたんです。それで帰国後、すぐにラスベガスで勝ったお金を握り締めて英語学校へ。曲がりなりにも英語が話せるようになると、欲が出てきて「アメリカでビジネスに関することを勉強できないだろうか」と考え始めました。その頃は、会社でも部下ができて中堅の域。無謀な考えだったのかもしれませんが、さまざまなプログラムを比較検討して、1年というちょうど良い期間と、サポート体制や実績を考慮して、IBPに参加することに決めました。

Q:留学前の準備として、どんなことをしましたか?
A:
アメリカ生活に対応できる英語力を養うのが、一番大変な準備でした。不謹慎な動機(笑)で英語を学び始めたものですから、留学レベルで通用しないことは理解していました。仕事が終わってから語学学校へ通うことはもちろん、テレビの語学番組は全て録画して帰宅後に見たり、通勤電車では語学学校の授業を録音したテープを聴いたり。朝は必ず出社前の90分を会社近くのファーストフード店でTOEFLの勉強にあてました。
シンシナティ日本人学生会就職セミナーでの講演を終えて

オフィスにて仕事中


Q:留学中、特に興味を持って取り組んでいた授業は? 
A:
「スモールビジネス」というクラスです。当時はアメリカで起業しようなどとは夢にも思っていなかったので、今考えると単なる偶然に過ぎないのですが、規模や目的に応じたいろいろな会社形態があることや、起業に対してのハードルの低さやわかりやすさ、起業をサポートしてくれる団体の存在などを学ぶことができました。今でこそ、日本も資本金1円から株式会社が作れる時代になりましたが、当時は大変インパクトのある授業内容だったと記憶しています。また、夜間にもかかわらず、仕事を終えた多くのアメリカ人が熱心に授業に耳を傾ける姿にとても驚いたことを覚えています。

Q:インターン先はどんなところでしたか。
A:
アジア系のメディア会社を選びました。インターン開始1ヵ月ほどで突然、私が仕事を手伝っていたアメリカ人営業担当者が2週間後に退職することになり、同時に私のインターンシップもなくなることに。アメリカの雇用慣習(2 weeks notice/自己都合退職には2週間の猶予を持って申告するアメリカの一般的ルール)を表すできごとだったと思います。結局その後、別の日系メディアを紹介していただき、そちらでインターンをすることになりました。

Q:IBP修了後に現地就職されていますが、どのように就職活動をしましたか。
A:
日本で再就職しようと思っていたので、日本の人材紹介会社へ登録したりしていましたが、インターン先の日系メディアから社員登用のオファーがあり、就職しました。

Q:現在は会社経営されているそうですが、会社設立までの経緯を教えてください。
A:
インターンをしていた会社を退職後、LAの日系メディア、そのNY支局と移り、NYで日系の大手人材会社へ転職。そこを退職して2004年5月に現在の会社を設立しました。オフィスの契約やウェブサイトの構築、税金や保険関係、広告の手配、銀行の手続き等々、全てが初めてのことばかりで、驚きと発見の連続でした。

Q:会社の業務内容は?
A:
企業向けサービスとしては、アメリカに進出している日系企業(主に自動車関連製造業やそれを対象とした商社、IT会社、ロジスティック会社等)に対して、人材紹介や派遣、人事・労務管理に関するコンサルティング業務を行っています。一般的な日系人材会社は、日本人を日系企業に紹介するビジネスを主として行っていますが、弊社の場合、紹介人材は日本人とアメリカ人が半々、人事コンサルティングサービスにもかなり注力している点が大きく異なります。日本とアメリカでは雇用慣習が大きく異なるため、日本から進出してきたばかりの企業が戸惑うことも少なくありません。ですから、そういった企業にも、アメリカで雇用差別や怠慢雇用などのトラブルに巻き込まれないよう、アメリカの法律を遵守した採用活動のトータルサポートを行っています。
一方で、求職者の皆さんには「就職・転職支援サービス」を行っています。従来の就職斡旋と異なり、登録者の適性とキャリアパスを考えて、最適の仕事を紹介するサービスです。自分が日米双方の企業へ人事コンサルティングを行ってきた知識や経験、アメリカで数回の転職をした経験をもとに、登録者とじっくり話をして、少しでも適した仕事を紹介するよう心がけています。地元の日本人学生団体へのスポンサードや、無料就職セミナー、日系メディアへの就職コラムの執筆など、多くの方に就職や転職のお手伝いが出来るような活動に力を入れています。

Q:アメリカで働きたいと考えている日本人学生にアドバイスを
A:
就職相談に来る人にもよく話すのですが「日本語バイリンガル」をAdvantageにするのであれば、アメリカだけ、日本だけ、とどちらかひとつに偏った価値観を持たないことです。例えば、アメリカの自動車製造業では、日系のメーカーが技術的に圧倒的高い評価を得ています。KAIZENやKANBAN SYSTEM、5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)という日本語が、製造業の共通言語となっていることからも日本の地位の高さがわかります。一方で、アメリカでは一般的なEmployment at willという雇用慣習は、日本の終身雇用と対岸にあるとも言える任意の雇用契約制度ですが、日本の終身雇用制度が崩壊しつつある状況を考えると、雇用制度においては日本がアメリカの制度に近づいていると考えられます。
このように、アメリカで働くということは、アメリカの良さを知るだけでなく、日本の良さも知るチャンスがあるということであり、欠点もまた然りです。ですから、先入観や固定概念を持たずに両国の良い点を認め、フレキシブルに対応できる人が、アメリカで成功できる可能性が高いように思います。

Q:将来の夢は?
A:
もうすぐ3周年を迎える今のビジネス基盤を確固たるものにすることが第一です。事業拡大よりも、クォリティの高い人材ビジネスを、求職者と求人企業双方に提供していきたいと考えています。「常にクレオにしかできない質の高い仕事」をしていくというのが理想です。「永岡さんはどんなビジネスを目指していますか?」と聞かれると、私は迷わず「多店舗展開のファミリーレストランではなく、味にうるさい頑固親父が経営するその街で一番美味しいラーメン屋を目指します」とたとえ話で答えますが、これが私の目指すビジネスの方向性です。

Q:最後に、IBP希望者に向けてアドバイスをお願いします。 
A:
インターンシップを行うのであれば、しっかりとした目的意識や、将来のキャリアパスを考えてから始めることをお勧めします。「アメリカでインターンシップをしている」という事実だけで満足してしまう方も多いように思いますが、それでは、就職活動の際、インターンシップの経験が「どのように仕事に活かせるのか」を説明できなくなってしまいます。
最近は就労ビザの事情もあり、せっかくアメリカ留学をしても、日本へ帰国して就職する方が増えており、私のようなアメリカ現地で就職・起業したものとしては大変残念な気持ちです。確かに海外就職を取り巻く状況は厳しくなっていますが、それだけにもしその願いが叶えられたら、計り知れない達成感を得られることを、知っていただきたいと思います。



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